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キトサンと粘膜抗体IgA
02/27/2020
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免疫には、目や鼻、口などからのウイルスなどの病原体の侵入を防ぐ粘膜免疫と、粘膜のバリアを突破して身体に侵入したウイルスを撃退する全身免疫があります。粘膜には免疫グロブリンA(IgA)という抗体が存在していて、粘膜表面で病原体や毒素に結合して、それらの機能を無効化、無毒化することによって、私たちの身体を守ってくれています。このIgA抗体は母乳にも含まれていて、生まれたての赤ちゃんは母乳からIgA抗体を受け取ることで感染から守られている訳ですね。
では、IgAを増やすためにはどうすればいいのでしょうか?
まずは、バランスの良い食生活。IgAの6割以上は腸内にあるので、腸内環境を整えることが免疫力UPにとって重要です。
そして、キトサンとIgAに関する興味深い研究報告がありましたのでご紹介します。2008年頃からの数年間に渡り、国立感染症研究所による研究でキトサンが粘膜抗体のIgAと、血中に多く存在するIgGの産生を高めることが示されました。
※グラフ(図上):IgA、グラフ(図下):IgG

参考資料:キチン・キトサン研究Vol. 17, No.2, 2011
研究では、ワクチン投与において、抗体生産を高めるアジュバント(免疫補助)剤としてキトサンの利用が検討されたものです。キトサン微粒子をアジュバントとして加えると高いIgG、IgA産生が認められ、マウスの鼻粘膜に投与する実験などが行われました。対象のコレラ菌毒素と比べても高い抗体価となっています。
尚、実験で使用されたキトサンの粒子サイズは3μm~10μmと非常に微小なサイズのものです。
キチンやキトサン、その関連オリゴ糖は、その機能性が多岐にわたる非常に興味深い素材です。

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