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  • キチン・キトサンとは
    キチンは、カニやエビなどの甲殻類の殻のほか、イカ、貝の骨格や殻、昆虫の表皮や消化管、カビ、キノコ、微生物の細胞壁などに含まれている多糖のことです。キチンからアセチル基というものを取り除いたものがキトサンです。キチンとキトサンを総称してキチン質と呼びます。キチン質は土壌圏、水圏、生物圏で生合成と生物分解により地球上で循環しており、生態系の保全に深く関わっていることがわかってきました。 キチンは、N-アセチル-D-グルコサミンという糖が連なったアミノ多糖で、キトサンは、キチンからアセチル基が外れたD-グルコサミンの連なったアミノ多糖です。 キトサンは、天然物の中では唯一プラスイオンを持つ多糖(食物繊維)であり、近年、医療、化粧品、食品、農業畜産などの分野で有効活用されている機能性の高いユニークな素材です。キチンは水に不溶ですが、キトサンは希酸に可溶なため、水溶化できることで農業分野でも利用が広がっています。
  • キチン・キトサンは植物にどう作用する?
    キチン・キトサンは植物が外敵と誤認識し、植物免疫を活性化する物質のひとつです。そのため、健康なときから定期的に散布することで病気にかかりにくく、健康に生育することが期待できます。 >>もう少し詳しく:植物にキトサンを与えると、溶菌酵素キチナーゼ、ファイトアレキシンなどの抗菌物質の生成を促すことにより、病原菌に対する抵抗性(植物免疫)が高められ、病気に感染しにくくなったり、感染しても広がらない、または治癒するなどの生体防御の仕組みが働きます。
  • 植物がキチン・キトサンを認識している?
    自然界の植物の生育において、キチン・キトサンは欠かすことができない物質のひとつです。本来、植物は外敵を含む昆虫や微生物の接触により自らの免疫(抵抗性)を高めています。植物は病原性のあるモノとないモノを見分けている訳ではありません。接触する相手となる昆虫の外皮や微生物の細胞壁に含まれる特定の物質を認識するセンサーとしてキチン受容体を植物は持っていて、安全か、危険かを見分けます。 >>もう少し詳しく: 植物はキチン質を認識することができます。 実際、植物は病原性のあるフザリウムにも、病原性のないフザリウムにも、キトサンに対しても、同じように溶菌酵素キチナーゼの生産を高めることから、植物が病原性による認識ではなく、キチン質を認識していることが明らかとなりました。
  • 植物がキチン・キトサンと接触すると?
    植物が本来持っている自己防御機構(植物免疫)を引き出し活性化します。溶菌酵素(キチナーゼ、グルカナーゼ)、植物ホルモン(殺菌作用のあるエチレン)、抗菌物質(ファイトアレキシン)などが活性化し、病気に感染しにくくなります。 ただし、キチン・キトサンとの接触がなくなると、様々な活性が下がるため、定期的な接触(散布)を続けることが必要となります。
  • キチン・キトサンは自然界に豊富?
    キチン質はセルロースに次ぐバイオマスとして地球上に豊富に存在し循環しています。植物の生育環境にも、もともと多くのキチン質が昆虫や微生物の成分として存在していました。 しかしながら、近代農業における化学肥料(無機物)、化学合成農薬(殺菌、殺虫)の多用により、植物の生育環境下で昆虫や微生物が激減したことにより、キチン質との接触が激減し、植物の免疫(抵抗性)が本来のチカラを養うことができず、低下につながっていると考えられています。
  • キチン・キトサンは土壌に施用するもの?
    キチン・キトサンの土壌施用により微生物相と団粒化など土壌環境の改善に繋がります。放線菌やバチルスは、キチン分解酵素キチナーゼによりキトサンを含むキチン質を好んでエサにし、キチン質を細胞壁にもつフザリウムなどの病原性糸状菌をエサにすることから、キトサンの土壌施用により植物に有用な放線菌、バチルスが優位に増え、フザリウムなど病原性糸状菌を抑制する作用があります。 >キチン・キトサン施用→キチン分解菌増殖→病原性糸状菌抑制
  • 甲殻アレルギーは大丈夫?
    キトサンは製造工程の中でタンパク質を取り除くため、アレルギーの原因物質でとなるタンパク質はほとんど含まれず、非常に低い抗原性であること言われております。 キトサンの特定原材料表示 キトサンはかにを原料に、またグルコサミンはかに、えびを原料に作られるため、えび、かに由来と表示する特定原材料の表示が義務付けられています。 甲殻アレルギーの原因:トロポミオシン えび、かにのアレルギーを引き起こす物質であるアレルゲン(抗原)はトロポミオシンというタンパク質です。トロポミオシンは、可食部の身に多く含まれており、殻部分には比較的少ないという特徴があります。福岡市保健環境研究所の報告によると、カニ殻には身の1/40ほど、えびの殻には、えびの身の1/5ほど含まれています。 キチン・キトサンはアミノ糖多糖でタンパク質を含まない キトサンやグルコサミンは製造工程において、かに殻からカルシウムとタンパク質を限界まで除去してキチン質を抽出し、その後キトサンやグルコサミンに加工されるため、タンパク質はほとんど残っていません。キチンは、Nアセチル・グルコサミン(アミノ糖)のポリマー(高分子)、キトサンは、グルコサミン(アミノ糖)のポリマーで、いずれも食物繊維に分類されます。つまり、純粋なキチンやキトサンは、糖のつながった食物繊維であるため、タンパク質は含まれません。アレルゲンはタンパク質に由来するため、純粋なキチン、キトサンにはアレルゲンは含まれず、純度の高いキチン、キトサンであれば、アレルゲンをほとんど含まないということになります。 キトサンのタンパク質含有量 弊社使用のキトサンではアレルゲン含有検査で0.02ppmという結果になっています。また、グルコサミンまで分解されるとトロポミオシンは検出されないレベルになっています。それでは、キトサンに含まれているトロポミオシン含有量0.02ppmの含有量はどの程度かを他の食品と比較してみましょう。 魚肉ソーセージや塩辛にも1ppm~含まれているトロポミオシン 海洋生物が食物連鎖の中で甲殻類を食べて、胃などの消化管に残るということはよくあり、魚の頭だけを落としてすり身にした魚肉ソーセージ、ちくわ、かまぼこではトロポミオシンが1.0-9.6ppm検出されたという報告があります。タコやイカもえびやかにが好きな生物であるので、内臓も一緒に加工してしまうと、タコの塩辛でも1.5ppm検出されることがあります。シラスやジャコでも数十ppm検出されたり、海苔でさえ、8-15ppmぐらい検出される例があるそうです。引用:マルハニチロ資料。ちなみに、福岡市保健環境研究所の報告によるとえびの身には7,500ppm、かにの身は34,000ppmのレベルでトロポミオシンが含まれているそうです。 これら製造工程でのコンタミネーション(微量混入)により甲殻類を摂取している可能性に比べても、キトサンのトロポミオシン含有量0.02ppm前後というレベルは非常に低いと考えてよいと思われます。現在の日本キチン・キトサン学会であるキチン・キトサン研究会が編集しているキチンキトサンハンドブックでも、キトサンでは「非常に低い抗原性・経口投与や組織内埋込み試験の結果、ほとんど無毒で食材として安全」という表現をしています。 あくまでも個人により症状が異なると存じますが、情報として参考にして頂ければ幸いに存じます。 心理的な作用も影響することがありますが、実際にキトフレッシュやランドグリーンPROを10倍で薄めた溶液を二の腕(内側)に塗り、10分経過して反応を見るなどのパッチテストをされることも確認のひとつかと考えております。

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