top of page

EPA、キトサンを最小リスク殺虫剤免除対象の有効成分リストに追加

更新日:8月25日

2022年11月8日、米国環境保護庁(EPA)は、カニやエビの殻などに含まれる天然物質「キトサン(ポリ-D-グルコサミン)」を、「最小リスク殺虫剤免除対象有効成分リスト」に追加しました。これにより、キトサンおよびその塩を成分とする殺虫剤は、連邦法(FIFRA)に基づく通常の登録が不要となります。


EPAの審査では、人への毒性が低く、環境へのリスクも認められなかったとされ、今回の決定によって製品登録・製造コストの削減が見込まれるとしています。


この決定の詳細は、EPAの公聴会記録(EPA-HQ-OPP-2019-0701)で確認できます。


全文は、下記をご参照ください。



ree

2022年11月8日発表

本日、米国環境保護庁(EPA)は、甲殻類の細胞壁、ほとんどの真菌、およびほとんどの昆虫の外骨格に存在する天然物質であるキトサン(ポリ-D-グルコサミン)を、最小リスク殺虫剤の免除対象有効成分リストに追加する規則を最終決定しました。これにより、EPAは、キトサンが最小リスク殺虫剤製品に使用可能な有効成分または不活性成分として指定された酸と混合された際に生成されるキトサン塩も、この指定に含まれることを明確にしました。


ree

この免除リストの目的は、人体や環境へのリスクが最小限とみなされる製品について、機関が規制に要する多大なリソースを削減することです。免除リストで許可された有効成分および不活性成分のみを含み、連邦殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法(FIFRA)の特定の要件を満たす製品は、通常のFIFRA登録要件から免除されます。最小リスク殺虫剤免除対象成分リストに物質が追加されてから、約10年が経過しています。キトサンは現在、FIFRAに基づきEPAに登録されており、真菌感染症に対する植物の防御能力を強化する殺菌剤、抗菌剤、植物生長調節剤として使用されています。キトサンは現在、非殺虫剤用途で一般に広く利用可能であり、テキスタイル、化粧品、飲料加工、水処理など多様な産業で確立された用途を有しています。


2018年10月10日、Tidal Vision Products, LLCは、キトサンを免除対象の最低リスク殺虫剤製品に使用可能な有効成分リストに追加するよう求める請願書をEPAに提出しました。2020年11月、EPAは、キトサンを免除対象の有効成分リストに追加する規則案に関する一般からの意見を募集しました。2021年11月、EPAは請願者に対し、キトサン塩とその環境への潜在的影響に関する追加情報を求めました。これに対し、2件の水生毒性報告書が提出され、2022年5月に「データ公開通知」を通じて一般公開されました。


最新の科学的知見をレビューし、規則案およびデータ公開通知に対するコメントを審査した結果、EPAはキトサンをEPAの最低リスク殺虫剤免除対象有効成分リストに追加することを決定しました。同庁の分析によると、キトサンおよびキトサン塩は人間に対する毒性が低く、環境リスクに関する懸念は特定されていません。この最終規則により、キトサン製品はFIFRAに基づく登録が不要となります。EPAは、この措置により、キトサン含有殺虫剤製品の登録者および製造業者に対し、当初最大$116,000(約1700万円)のコスト削減効果があり、その後年間約$3,400(約50万円)のコスト削減効果が継続すると推計しています。

最終規則は、公聴会記録 EPA-HQ-OPP-2019-0701www.regulations.gov)で閲覧可能です。




 
 
 最新記事
 SEARCH BY TAGS: 
    • Wix Facebook page

    お問い合わせ | 株式会社ハートランド | 543-0001 大阪市天王寺区上本町6丁目2-27 | Tei:06-6763-3080 |  info@heartland-japan.com

    © 2012-2024 HEARTLAND CORP. ALL RIGHT RESERVED.   

    bottom of page