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水耕パセリでフルボ酸+キトサンで74%収量増

トルコのチュクロヴァ大学農学部の研究チーム(2023)は、水耕栽培パセリを用いてフルボ酸、アミノ酸、キトサンの効果を比較した。その結果、キトサン単独処理では収量が30%向上し、フルボ酸とキトサンの併用では収量が74%増加するとともに、硝酸含量が約51%減少した。研究者らは、フルボ酸とキトサンの組み合わせが、収量向上と品質向上を同時に実現できる有望なバイオスティミュラント戦略であると結論づけている。



バイオスティミュラントは、植物の生育促進、ストレス耐性向上、品質改善に役立つ環境負荷の少ない農業資材として注目されています。本研究では、水耕栽培の温室パセリを対象に、- フルボ酸(FA)- アミノ酸(AA)- キトサン(C)が生育、収量、栄養品質に及ぼす影響を評価しました。


【研究内容】 

フルボ酸(FA 80 mg/L)+キトサン(0.3 mL/L)の同時施用で、 収量が493 g/m²から856 g/m²へ73.7%増加。 葉の硝酸塩含量が50.9%低下し、農産物の品質向上が同時に確認されました。 キトサン単独・フルボ酸単独いずれも有意な改善を示しましたが、組み合わせが最も高い結果でした。




試験方法

第1試験:単独処理

各資材を単独で施用し、最適濃度を検討した。

  • フルボ酸:80~120 ppm

  • アミノ酸:40~80 ppm

  • キトサン:0.3~0.6 mL/L


第2試験:組み合わせ処理

第1試験で効果の高かった処理を組み合わせて評価した。


結果

① キトサンが収量を大きく向上

第1試験では、キトサン 0.3 mL/Lが最も高い収量を示しました。

  • 総収量:2,068 g/m²

  • 無処理比:+30.1%


② アミノ酸がポリフェノールを増加

アミノ酸 40 ppmで最も高い総フェノール含量が得られました。

  • 391.1 mg GA/100 g FW

  • 無処理比:+64%

ポリフェノールの増加は抗酸化能向上につながると考えられます。


③ フルボ酸が硝酸含量を大幅低減

フルボ酸 120 ppmで最も大きな硝酸低減効果が確認されました。

  • 処理前:1,048 mg/kg

  • 処理後:405 mg/kg

  • 61%減少


組み合わせ処理の結果

最も優れた結果を示したのは、フルボ酸80 ppm + キトサン0.3 mL/L

の組み合わせでした。


収量

  • 無処理:493 g/m²

  • 処理区:856 g/m²

  • 73.7%増加


硝酸含量

  • 無処理:937 mg/kg

  • 処理区:460 mg/kg

  • 50.9%減少



農業的な意義

この研究で興味深いのは、それぞれの役割が異なることです。


キトサン

  • 生育促進

  • 収量増加

  • 植物免疫活性化


フルボ酸

  • 養分利用効率向上

  • 硝酸蓄積低減

  • 品質向上


アミノ酸

  • 総フェノール含量増加


結果から、アミノ酸は品質担当、キトサンは収量担当、フルボ酸は硝酸低減担当。さらにフルボ酸とキトサンを組み合わせることで収量と品質を同時に改善できる可能性が示されました。特に葉菜類では硝酸含量の低減が重要な品質指標のひとつであり、フルボ酸とキトサンの併用は、収量だけでなく食味や安全性の向上にもつながる有望な技術と考えられます。


【現場への示唆】 硝酸塩の低減は、農産物の食味改善・健康訴求の面でも注目されるポイントです。 葉菜類・ハーブ類への葉面散布に特に有用と考えられます。

 
 
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